Books of Sweet Rain

川からの手紙/田淵 善雄
小学館
日本の川でのフライフィッシングを題材にした数少ないエッセイ集。

川の思想
山と渓谷社
93年に郡上八幡で催された清流カレッジの講議をまとめたもの。日本の川を各界の方々が真剣に考えています。一読あれ。

モリさんの魚つり夢かたり/盛川 宏
自由国民社
本の帯にはこうあります。「釣りに臨んで子供にかえり、食に際して哲人となる」私が自分で釣った魚を自分で料理して食べるようになったのは、モリさんと開高氏の本の影響です。

オーパ/開高 健
集英社
「フィシュオン」と共に今さら説明は必要無いでしょう。釣り師のバイブル。開高氏の本は、どれも部屋の中の釣り師を楽しませてくれます。他にもお薦め多数。こんな人が現代に居ないのが残念でなりません。

イスタンブールでなまず釣り/椎名 誠
情報センター
私は、純粋に椎名さんのファンです。「怪しい探検隊」や「東ケト会」「いやはや隊」等のドレイ希望者の一人です。椎名さんの本では数少ない釣行記エッセイ。

北極海へ/野田 知佑
文藝春秋
野田さんの本は、殆ど読みましたが、その中でも私はこの本が一番好きです。徳島で隠居生活されて以来、野田さんの近況があまり聞こえませんがお元気なのでしょうか?とにかくアラスカに行きたい。

カヌー犬・ガク/野田 知佑
小学館
私は、大の犬好きです。後継者はタロウとテツ。故・ガクに対抗して海洋写真家の中村征夫氏がダイビング犬を育てられています。二人共「あや探」メンバーでもありますよね。

アラスカ 風のような物語/星野 道夫
小学館
アラスカに興味を持ったのはこの人の影響です。この人の写真を一度見たら脳裏に焼き付いてしまいます。素敵な人生を送られたと思います。

旅をする木/星野 道夫
文藝春秋
星野さんの命を奪ったのがロシアのヒグマだったことがなぜか私にとってはせめてもの救いです。アラスカの熊は、星野さんを襲ったりしないと思ってるからです。この本は、素敵なアラスカのエッセイ集です。本を読まなくてもぜひ彼の撮った写真を見て下さい。心に沁入ります。心から御冥福を祈ります。

ハイペリオン・上下/ダン シモンズ
ハヤカワ文庫
実は私は昔からSF少年なのです。宇宙船艦ヤマトや日本沈没も小説で先に読んだ後に映画化されました。しばらくSFからは離れていましたがこの小説はヒューゴー賞を受賞しただけあって物凄く面白いです。こんなにSF小説が面白いと思ったのも久しぶりです。椎名 誠さんも絶賛されています。ちなみに「ハイペリオンの没落」という続編も含めて完結です。本当に凄いです。と思っていたらまだまだ続編が出てました。「エンディミオン」「エンディミオンの覚醒」で一応完結の様です。特にエンディミオンの覚醒はものすごいページ数なので少々覚悟がいるかも。しかし、そんな事が気にならないくらいの内容です。但し続編にありがちですがやはり最初の感動はシリーズ最終章まで維持出来ないのでまずはハイペリオンシリーズから読む事をお勧めします。

ルアーに恋した日/喜多嶋 隆
光文社
昔、オシャレな小説?が流行っていた時に私は他人と同じ作家を読むのが嫌でこの人の小説を愛読していました。当時まだ音楽に未練があった私は、主人公がバンドマンでしかもロケーションがハワイである事が多い彼の本を現実の憧れとして読んだものです。しかも主人公が私の好みであるボーイッシュで活動的な女性である事が多いのもその要因でした。近所の本屋さんでこの小説を見つけた時、やはりタイトルで思わず手に取りました。少しページを開いてみるとなんと本格的なルアーフィッシングを題材にしているでは無いですか!この作家&ルアーと言うキーワードですぐにレジに行ってしまいました。読む前は、はやりのルアーフィッシングを研究して資料を参考に書いたものだと思ってたのですが作家自身がボートユーザーでなんとJGFAにまで入っていて本物の釣師である事を知り少し驚きました。内容はぜひルアー初心者やルアーをやっている人で、本など読んだ事が無い方に超お勧めです。内容キーワードはシーバス、シイラ、カツオ、フィールドテスターです。こんな釣り小説は初めてです。考えてみれば喜多嶋さんの小説が現実の事のようにリアルなのは自身がそのロケーションや環境を体験している上での小説だからなのです。その証拠にこの小説にも現実にある湘南のお店等が登場します。チャーマス、村越正海、両氏の推薦本です。

釣りはこんなにサイエンス/高木 道郎
ソフトバンククリエイティブ
裏表紙にこうあります。「天気を読み潮の流れを知る。釣り人のための科学的ガイドブック」まさに、今まで長い間釣り人が自分の経験を基に感覚と自分なりに分析して来た事を科学的に裏付けてくれるバイブル的な本です。全ての釣り人が参考になると思います。改めて釣りは自然の摂理を知る事でより楽しめる事が分かります。自然についてだけでなく、釣りに関する様々な点について書かれています。特に魚類学についても専門書級の内容ですし、テクニック、タックルについても書いてあります。「釣れたでは無く、釣った!」と言えるために必要な内容ばかり。釣り初心者には読んでいるときは良く分からなくても後からフィールドで体験する事で納得できるんじゃないでしょうか。